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第31回 理論と実践講座

子どもの貧困と性
  〜セーフティネットとしての性教育を〜

 2016年世界経済フォーラム(WEF)が発表した2016年版の The Global Gender Gap Report によると、日本はまた順位を下げ111位(前年101位)になりました。シングルマザーの多くは8割以上が就労しているにもかかわらず200万円以下の収入しかなく、子どもたちの欲しがる物資を買い与えることもままなりません。思春期になり家庭の貧しさを自覚した子どもたちの中には、悲観やあきらめが先行し未来を展望できなくなる子もいます。貧困から抜け出そうと再婚した母親のパートナーからの虐待、性虐待、ネグレクトなどの被害にあう子もいます。
 セーフティーネットの基本的な意味は、「社会的・個人的な危機に対応する方策」「危機に対応する諸制度や法律の網の目」ですが、その「ネット」を諸制度の網の目としてだけではなく、そこにいる人間一人ひとりの織り成す網(=つながり、連帯、情報網) であると考えることが大切ではないでしょうか。
 今日の「子どもの貧困と性」を「性の権利と性の健康にかかわる危機」と捉え、これに対応するものとして、「セーフティーネットとしての性教育」を提起できる、理論と実践講座を開催いたします。


第31回理論と実践講座実行委員長 性教協代表幹事 金子由美子
会場及び参加費
開催日 2017年1月28日(土) 29日(日)
会場 埼玉大学 総合研究棟シアター教室
会場所在地: 〒338-8570 さいたま市桜区下大久保255 埼玉大学

埼玉大学へのアクセス
定員 200名 ※申込締め切り 1月22日(日)但し、定員になりしだい締め切り
参加費 会員 両日 4,500円  一日 2,500円
一般 両日 5,000円  一日 3,000円
学生 両日 1,000円  一日 1,000円
※「会員」とは性教協全国会員のことで、「一般」とはそれ以外の方すべてになります。
主催
共催
主催:一般社団法人"人間と性"教育研究協議会
共催:京都教育大学、"人間と性"教育研究協議会近畿連絡協議会
申し込みの締切日を過ぎましたので、Faxや郵送、WEBからの申し込みは締め切らせていただきますが、定員にはまだ若干の余裕がございます。
参加をご希望の方は直接会場にお越しください。
<第一日> 1月28日(土)
12:15〜 受付
12:50〜 開会挨拶 金子由美子(第31回理論と実践講座実行委員長)
13:00〜14:30
《講座1》
「若い女性のいま」
  
杉田真衣
(首都大学東京准教授)
  

 1990年代後半以降、若者の〈学校から仕事へ〉の移行が大きく変容したことは周知の事実です。しかし、女性をめぐる状況については、これまでさほど注目されてきませんでした。近年ようやく「女性の貧困」が取り上げられるようになりましたが、若い女性たち一人一人がどのような仕事や生活を強いられ、そのなかでどのように生きぬいているかについては、よりいっそう明らかにされる必要があります。
 杉田は、女性でありノンエリートである、つまり二重に不利な状況に置かれた高卒の女性たちに注目してきました。そして、4人の女性たちが高校を出てから30歳になるまでの12年間の軌跡を追うことを通じて、若年女性の仕事と生活の現状を描き出し、いまの日本社会の課題は何であるのかを明らかにすることを、『高卒女性の12 年―不安定な労働、ゆるやかなつながり』(大月書店、2015年)という本で試みました。本講座では、この本の内容を紹介しながら、若い女性たちの貧困や性の現実を前にいま何が求められているのかについて考えたいと思います。
14:45〜16:15
《講座2》
「貧困の中の子どもたち〜リーガルリテラシー」
山下敏雅
(弁護士)

 日々、豊島区子どもの権利擁護委員としての活動や、児童相談所や区の子ども家庭支援センター、子どもシェルターのケース等を通して、児童虐待・不適切養育の事案に接する中で、性的虐待事案に限らず、子どもの側での性の法律トラブルが散見されます。他方、夫婦間のDV・離婚事件やいわゆる300日問題を含む無戸籍問題など、大人の側の性の法律トラブルに日々対応する中で、子どもの頃に性についてのしっかりとしたメッセージを、大人達が伝えていくことの重要性を実感しています。
 また、ゲイ・レズビアン・バイセクシュアル・トランスジェンダーなどのセクシュアルマイノリティを取り巻く法的状況を概観します。いずれの場面においても貧困が深く結びついている現状があります。性が生活・人生そのものと深く結びついており、法律も生活・人生の様々な場面に関わるものであるからこそ、人権擁護を使命とする弁護士の視点から、具体的事例を通して問題提起を行います。
16:30〜18:00
《講座3》
「育ちの中の暴力と性、そして、その克服
        〜カウンセリングの現場から〜」
松林三樹夫
(カウンセラー・元中学校教員)

 人が育っていく上で、家族間の関係性の貧困(主に暴力や支配など)が、その後の人生にどういう影響を及ぼしていくかを、暴力、そしてセクシュアリティーの歪みという観点から探っていきます。
 前半で人の暴力的な行動や性的な問題行動の実例をいくつか紹介し、それがどういう背景、どういう育ちの中から生まれたものか、カウンセリングで明らかになったことを説明します。そして後半は、そうした問題行動をどのように克服していくかを、カウンセリングで実際に使ってきた手法、効果的と思われる教材、性教育との関連などを紹介しつつ説明していきます。暴力加害者や性犯罪加害者も、原因をしっかり追究し、思いを吐き出し、柔らかい関係の仕方を身に付けていけば、加害者性を克服できていく可能性があります。実例を通して紹介し、一緒に考えたいと思います。
<第2日> 1月29日(日)
9:30〜 受付
9:45〜11:15
《講座4》
「シングルマザーの今・そして、未来」
赤石千衣子
(NPO 法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長 /反貧困ネット副代表/東日本大震災女性支援ネットワーク世話人)

 日本のひとり親家庭の相対的貧困率は54.6% ですが、特にシングルマザー世帯が貧困は深刻で平均就労年収は181 万円です。経済的な貧困だけでなく、低賃金で長時間働くため、子どもと過ごす時間も短く、またうつ状態のシングルマザーが3 割に上り(日本労働研究・研修機構の調査)、社会的にも孤立しやすい状態です。また、教育費に割く預貯金もないため、子どもたちの大学等への進学率も低い状態です。さらに、こうした状況を改善するには何が求められているのでしょうか。
11:30〜13:00
《講座5》
「性教育は貧困問題を解決できる!!
         〜中学校の性教育実践より〜」
樋上典子
(公立中学校教員)

 子どもたちの生活の基盤である、「家族の状況」は、深刻な事態です。それは、そのまま「子どもの貧困」に直結してしまうこともあり、未来を展望することもできず、性の商品化や暴力と容易に結びついてしまうこともあります。
 しかし、性教育を行うと、子どもたちの表情が、生き方が、みるみる変わっていき、未来を見つめる姿を目の当たりにすることができます。子どもの変化は、さらに、教職員、保護者、地域をも変えていくのです。大学の研究者と教育現場の教員が連携し、子どもに向き合い、創りあげた性教育の実践事例を報告します。
13:00〜 閉会挨拶 狛 潤一(第36回全国夏期セミナー岡山大会実行委員長)
<参加費>
※郵送、FAX、ホームページからの申込方法があります。いずれの場合も参加費は当日、受付にてお支払いください。
参加費 会員 両日 4,500円  一日 2,500円
一般 両日 5,000円  一日 3,000円
学生 両日 1,000円  一日 1,000円
※「会員」とは性教協全国会員のことで、「一般」とはそれ以外の方すべてになります。
※いずれの場合も参加費は当日、受付にてお支払いください。
宿泊 申し訳ありませんが、宿泊のご案内はしておりません。遠方の方は近辺のホテルなどをお探しください。
■参加申し込み及びお問い合わせ
"人間と性"教育研究協議会(性教協)本部・事務局

 〒151-0071 東京都渋谷区本町1丁目7番16号 初台ハイツ1006号
    TEL 03-3379-7556  FAX 03-3379-7561
    ※電話は火・木曜日の午後5時〜8時に受け付けています。
     お急ぎの場合は、FAXにて用件をお知らせください。(24時間常時受付)

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