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性と性教育の相談Q&Aシリーズ

第二十七回 新聞の教育欄に、・・・

Q::新聞の教育欄に、「同性愛者や心と体の性が一致しない人」・LGBTへの理解を深めようというのがあって、学校で、子どもの自認する性別の制服や体操着を認めるとか 、部活動も自認する性別の参加を認めるとか書いてありましたけれど、何か根本的に間違っているように思います。そんな変わった子のわがままを許していたら、全体がぴしっと統制のとれた学校生活の重要性がおざなりになりませんか。(小学生を持つ父親)
A:実は私たちは長い間、勘違いをしていたとも言えるのです。女の性器をもって生まれた人は誰も必ず自分を女だと思い、女の服装をし、将来は男を性対象にする。男の性器をもって生まれた人は、自分を男だと思い(性自認)、男の服装をし(表現の性)将来は女を性対象にすると。
 ところが、性器と性自認と表現の性と性対象は必ず一つの方向で組まれるのではなく、極めて自然にいろいろな組み合わせで出現するということがはっきりとわかってきました。
 数の上では、男の性器(女)をもって、男(女)だと自分を思い、男の(女)服装をし、性対象は女(男)という人は多いのです。この人たちを異性愛者(ヘテロセクシュアル)と言います。人が百人いて92人弱から94人強がヘテロセクシュアルです。いろいろな性のあり方のことを「性の多様」と表現することが多いのですが、ヘテロセクシュアルもその多様性の中の一つに過ぎません。LGBTの人は別段変わって(・・・・)いるわけではありません。人間にとって、とても普通の存在です。
 従って、心と体の一致がなくて、生き難く感じることはわがまま(・・・・)とは言いません。早い話、相談者のお父さん、もし今、あなたの胸の乳房がどかんと盛大に膨れて、ペニスがぴょんと消えたら、きっと「おいッ、どうかしてくれ」と戸惑われるとは思いませんか。そして、この戸惑いを人の世では、わがまま(・・・・)とは言いませんよね。
 学校は(殊に日本の学校は)ぴしっと統制のとれることをよしとする傾向があります。それは、もちろん、悪いことではありません。しかし、学校の統制は、戦争に勝つために強いられる軍隊のそれとは全く異質です。従って、言うまでもなく、人を教育し立派な人に育て上げるためにある学校の統制は、人権を超えるものではありませんよね。(安達 倭雅子)

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