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性と性教育の相談Q&Aシリーズ

第十八回 生理(月経)のことを学校の先生は、病気でもけがでもない、健康のしるし、誇らしいことって授業したよ。
でも・・・(中1)

Q:生理(月経)のことを学校の先生は、病気でもけがでもない、健康のしるし、誇らしいことって授業したよ。でも、男の子たちは、その話になると失礼なのよ、やたらににやにやするの。
 母親は、私が初経になった時、怖い顔して「これからは気をつけてよ」ってわけわかんないこと言ったし、父親は父親で、私がトイレの便器にちょこっと月経血つけて気がつかなかった時、「行儀悪い」って、すげえ勢いで怒ったし、もうわけわかんないよォ。(元気な中学1年生)
A:先生の授業は、月経を科学的にとらえればその通りです。月経は、おとなの女の人のある時期続く新陳代謝としての生理現象です。
男の子の「にやにや」は、月経についてよく知らない(これを無知といいます)ことからくる勘違いです。でも滑稽だと決めつけないでください。男のからだにはない女の人特有のことだから、ただそれだけでワクワク、にやにやしただけなのかもしれません。いずれにしても、正確な知識を十分持てば、この「失礼」はなくなることなのです。
お母さんは、「あなたは、からだはおとなになったのだけれど、社会的に(社会のことを十分知ること)経済的に(自分で働いて稼いで生きること)まだ十分でないのだから、おとなのように性行動を起こすかどうかについては十分慎重にね。性行動はすっかりおとなになってからの方が、失敗が少ないと思うわ」って、おっしゃりたかったんだと思います。
お父さんは、お叱りにならずに、説明してくださった方がよかったと思いますが「月経血は汚いものでも悪いものでもないけれど、あなたの極めてプライベートなものだから、家族といえども(もちろん、親といえども)不用意に目に触れさせてはいけない」と、あなたに伝えたかったのだと思います。
プライベートなことをやたらに人の目にさらさない配慮は、あなたの人権の主張だと考えてもよいでしょう。あなたのプライバシーが人権として守られるためには、あなたのプライバシーや人権を自分で守る力や配慮が基だってこと、お父さんはおっしゃりたかったのだと思います。そんな意味で、月経中に限ったことではないけれど、みんなで使うトイレは、後で使う人のためにちょっと振り返ってから出るのは、おとなの条件だともいえますよ。(安達 倭雅子)

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